Last update:2017.02.03
昨年末、ふとした拍子にアルバム「FLYING BEAGLE」を聞き、菊池ひみこの演奏を Live で見てみたい!と思った。調べると現在は鳥取で活動されているとのこと。これは鳥取まで行かねば!と思っていたところに、今回の Live 情報が舞い込み、高校時代に『Make up in the Morning』で菊池ひみこに出会って以来、実に30年以上の時を経て、ようやくそのプレイを目の当たりにすることになった。
東京での演奏は8年ぶりとのこと。あまりのタイミングの良さに、本当に驚く。
グランドピアノの時はひみこの手元が見えるので、目が釘付けになっていた。淡々とした表情だが、徐々にプレイがヒートアップしてゆくのを感じる。
ひみこ以外のメンバーは、初めて知るミュージシャンばかりだったが、中でも Sax 今井晴萌(はるも)が目を惹いた。
顔も含め、全身で演奏するタイプ。小刻みに身体を震わせ奏でる音は、歌のよう。その動きは、Schroeder-Headz でお馴染みの、Bass 玉木正太郎にそっくりだ。きっと、二人がリスペクトするアーティストに共通点があるに違いない!と思うほどだ。本当に表情豊かで素晴らしい。
Drums 吉川弾は「いい意味で"オッサン"のような音」と晴萌を絶賛。彼女との出会いが、音を先に聞いて"オッサン"だと思い込んでいたので、実際に会ったら若い女性でビックリしたとのこと。表現はともかく、言わんとすることには頷ける。
セットリストはカバーがほとんどで、疎い私には知らない曲ばかり。必死で曲説明のメモ取る。まさか今日はオリジナルを演らないのか?と焦り始めた M-8 で「FLYING BEAGLE」から『LOOK YOUR BACK!』と曲紹介があったときは、思わず小さくガッツポーズしてしまうほど嬉しかった。この曲ではBass 笹井克彦のチョッパーが炸裂して、チョッパーベース好きな私にはたまらなかった。
M-5は、タイトル聞き取れず、BJ選曲の変拍子の歌ものをSaxで。エリス…だかシャファードだかメモが残ってるけれど、検索にもうまくかかってこない。
M-6は、タイトルは言わなかったかも。晴萌はソプラノサックスで。
帰宅後 YouTube に原曲を見つけ復習。Live の記憶と融合して感動が蘇える。
マイルスデイビスをも撮ったという、内山繁も会場に。前の日にまた、彼にアーティスト写真を撮ってもらった、と嬉しそうに紹介。その時の様子を、いつ撮られたかわからない、気配も消し、シャッター音もしない、と驚きも交えて絶賛。
だが、以前撮ってもらったことを、ひみこの方は忘れていたようだ。内山にあの時…と言われ思い出したらしい。昔、芝公園で、特技の合気道をしている撮影をしたそうだ。「芝公園で合気道ですか!?」と吉川が笑いを誘い、スペシャルな空気感からの緊張を和ませる。
1曲1曲がそれぞれに濃厚で、充実のひととき。
ただただ素晴らしかった。
菊地ひみこ FUNKY UNIT
菊池ひみこ:Piano, Rhodes, Hammond Organ
今井晴萌:Saxophone
笹井 "BJ" 克彦:Bass
吉川弾:Drums
Set List
1. Bullet Train [Mike Mainieri]
2. Maputo [Marcus Miller]
3. Butterfly [Herbie Hancock]
4. Dolphin Dance [Herbie Hancock]
休憩
5.
6.
7. The King Is Gone (For Miles) [Marcus Miller]
8. LOOK YOUR BACK!
encore
9. Self Portrait [Mike Mainieri]
食事はスイーツセット、モンブランを注文。ふわっふわのメレンゲと説明してくれなかったら、生クリームだと思い込んでいただろう。メレンゲ、美味しい。
会計の時、倍以上の請求金額にチケット代も一緒の支払いだったっけ?と一瞬思案する。結局手違いで、他の人のデータになっていたことが判明。京都駅での夕飯時も同様の間違いがあり、立て続けの災難に困惑。つい、まただ!と声に出て少々後味の悪い〆になってしまった。